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大阪高等裁判所 平成3年(ネ)1282号 判決 1992年12月04日

控訴人(被告) 株式会社北川鉄工所 外三名

被控訴人(原告) 光洋機械産業株式会社

主文

一  本件控訴をいずれも棄却する。

二  控訴費用は控訴人らの負担とする。

事実及び理由

第一当事者の申立

一  控訴人ら

1  原判決中控訴人ら敗訴部分(但し原判決主文第一、三、四、六、七、九、一〇項を除く)を取り消す。

2  右部分につき被控訴人の請求をいずれも棄却する。

3  訴訟費用は第一、二審とも被控訴人の負担とする。

二  被控訴人

主文同旨

第二事案の概要と争点

左に付加訂正するほか、原判決の事実及び理由の「第二 事案の概要」(五枚目裏一〇行目から一七枚目裏四行目まで〔知裁集二三巻二号三二五頁九行目から三三五頁一四行目まで〕)のとおりであるからこれを引用する。

一  原判決五枚目裏一二行目〔同上、三二五頁一〇行目〕の「製造販売する」、同六枚目の表一行目〔同上、同頁一一行目〕の「使用する」をそれぞれ「製造販売した」「使用した」と訂正し、同二行目〔同上、同頁同行〕の「事案である」の次に「(但し、当審継続中の平成四年六月七日効力期間が満了したため、うち、製造・販売の禁止、使用の禁止等の請求〔原判決主文第一、三、四、六、七、九、一〇項に係る請求〕の部分は、被控訴人の訴えの取下げにより終了した。)」を加える。

二  同九枚目裏一一、一二行目〔同上、三二八頁末行〕の「直接取付けられ、混合槽に自己支持されて」を「直接取付けられて」と、同末行〔同上、三二九頁一行目〕の「可能となる。」を「できる(公報三欄一一ないし二〇行)。」と各改める。

三  同一〇枚目表一〇行目〔同上、同頁七行目〕の「被告ら」を「控訴人ら」と改め、同裏五、六行目〔同上、同頁一一、一二行目〕の「及び別紙第五物件目録記載の物件(以下「ト号物件」という。)」と、同末行から同一一枚目表三行目まで〔同上、同頁一六行目から一七行目まで〕を各削除し、同四行目〔同上、同頁末行〕、八行目〔同上、三三〇頁二行目〕の各冒頭の「4」「5」を「3」「4」と、同一一行目〔同上、同頁四行目〕の「被告各物件」を「イ号ないしニ号各物件」と各改め、同一五枚目裏一一行目から同一七枚目表三行目まで〔同上、三三四頁六行目から三三五頁五行目まで〕と、同五行目〔同上、三三五頁六行目〕の「、ト号物件は同A及びEを」を各削除し、同四行目〔同上、同頁同行〕冒頭の「6」を「5」と改める。

四  同末行〔同上、同頁一二行目〕の「被告各物件」を「イ号ないし二号各物件」と改め、同行とその裏一行目〔同上、同頁同行〕の「(ト号物件についてはB、C及びD)」を削除し、同一行目と二行目との間〔同上、同頁一二行目と一三行目との間〕に、「4 本件発明に特許無効原因が存するか。」を加え、同二行目〔同上、同頁一三行目〕冒頭の「4」を「5」と、同行〔同上、同頁同行〕の「被告各物件」を「イ号ないしニ号各物件」と、同三行目〔同上、同頁同行〕の「被告ら」を「控訴人ら」と、各改める。

第三争点1ないし3について

この点に関する当事者の主張は、原判決の事実及び理由の「第三 争点に関する当事者の主張」のとおり(但し、原判決の争点3のうち「ト号物件」に関する部分及び同争点4に関する部分を除く。原判決一七枚目裏六行目から二九枚目裏一行目まで〔知裁集二三巻二号三三五頁一六行目から三四四頁九行目まで〕と、三六枚目裏三行目から七六枚目表九行目まで〔同上、三四九頁一五行目から三七七頁一〇行目まで〕)であるからこれを引用する(但し、うち二三枚目表一一行目〔同上、三三九頁末行〕と二七枚目裏一行目〔同上、三四二頁末行〕の両「被告」を各「控訴人ら」と、二六枚目表一〇行目〔同上、同頁二行目〕と七一枚目表四行目〔同上、三七三頁一六行目〕の両「被告各物件」を各「イ号ないしニ号各物件」と各改め、二六枚目表一一行目〔同上、三四二頁二行目〕と七一枚目表五行目〔同上、三七三頁一六行目〕の両「(ト号物件についてはB、C及びD)」を各削除し、二九枚目表八行目〔同上、三四四頁六行目〕の「転する」を「回転する」と、四三枚目裏一〇、一一行目〔同上、三五五頁一行目〕の「手続」を「手段」と、四九枚目表八行目〔同上、三五八頁一五行目〕の「いなかったの」を「いなかったかの」と、六二枚目裏四行目の「大文夫」を「大丈夫」と、七三枚目表七行目〔同上、三七五頁六行目〕の「構成要件B」を「構成要件C」と、同八行目〔同上、同頁七行目〕及び九行目〔同上、同頁八行目〕の両「口号物件」を各「ロ号物件」と、同九行目〔同上、同頁同行〕の「被告」を「控訴人北川鉄工所」と、各改める。)。

これに対する当裁判所の判断は、左のとおり付加訂正するほか、原審判断(原判決の事実及び理由の「第四 当裁判所の判断」の一、二及び三の1ないし4〔原判決七九枚目裏一行目から九六枚目表三行目まで〔同上、三七九頁一七行目から三九一頁六行目まで〕〕)のとおりであるからこれを引用する。

一  原判決八〇枚目表九行目〔同上、三八〇頁九行目〕の「即ち、」の次に、「混合槽は自己支持構造であり、」を加え、同一二行目〔同上、同頁一一行目〕の「三欄一七」を「三欄一六」と改め、同八一枚目表二行目〔同上、同頁末行〕の次に行を改めて次の説示を加える。

「控訴人らは、本件明細書には、前掲公報三欄一六行目の「即ち、」以下の記述の前には「本件発明の目的は上述のような欠点を除去し、自己支持形でかつ一体形というコンパクトな構造によって、(中略)総合的な見地からより経済的な二軸強制混合機を製作することにある。」との文があって、右「即ち」という語でその前の文を詳説する形式となっているから、その記述は、「自己支持形でかつ一体形というコンパクトな構造」を説明するものであっても、その全部が「自己支持形の構造」の説明であるとか、「一体形構造」の説明であるとは直ちにいえず、「混合槽は自己支持構造であり、」と、それ以下の記述に分け、前者は「自己支持形の構造」の説明であり、後者は「一体形構造」の説明であると見るのが当業者の常識的な読み方であるから、右記述を根拠に「自己支持構造」の意味を前記のように認定することはできないと主張する。

しかしながら、「自己支持形の構造」と「一体形構造」とは言葉の上では区別できる概念ではあっても、必ずしも相排斥する概念とは考えられない。従って、控訴人ら主張のように、「混合槽は自己支持構造であり、」と、それ以下の記述とを並立する記述として読み取らなければならないものではなく、後者の記述を、本件発明における「混合槽は自己支持構造であ」ることの更に具体的構成の記述と読み取ることも決して不合理ではない。控訴人らの主張は、徒に両者を分割するもので相当でない。」

二  同八一枚目裏一〇行目〔同上、三八一頁一〇行目〕の「矛盾しない」の次に「(なお、右記載中『混合槽31、』は、『混合軸31、』の誤記と解する。)」を加え、同八二枚目表四行目〔同上、同頁一三行目〕の次に行を改めて次の説示を加える。

「控訴人らは、また、(1)  前掲公報三欄二三ないし二八行の記載で「混合槽1は完全自己支持構造として独立懸架されている」の部分は、それがその前の文を承けて「かつ」で結ばれていることと「不完全な支持」という概念が成立の余地がないことから、その前の「混合具2その他の部材が混合槽1に取付けられていること」とは別のことを意味するものと解さなければならず、(2)  本件出願明細書の特許請求の範囲第一項における「自己支持構造の混合槽1は」の記載及び出願公告時の特許請求の範囲第一項における「混合槽1は自己支持構造であり」との両記載とも、その「自己支持構造」の意味を前認定のように捉えると、いずれもこれに続く「一体形構造」に関する各記載と重複記載となってしまうから、その点でも本件「自己支持構造」の意味は、「混合具2その他の部材が混合槽1に取付けられていること」とは別のことを意味するものと解さなければならないと主張するが、(1) の点は、前認定の「混合槽を二軸強制混合機の基礎構成部材として、各部材が、混合槽に直接取り付けられ一体形を成している」ことと何ら矛盾するものではなく(要するに混合槽が基礎構成部材となっていることを、このように表現したものと解し得る)、(2) の点も、何れの文脈においても、前同様、後段の記載を、「混合槽は自己支持構造であ」ることの更に具体的構成の記述と読み取り得るものであって、控訴人らの主張は、文言の枝末に囚われた解釈というほかはない。」

三  同八五枚目裏五行目〔同上、三八四頁四行目〕の「反力形の」を「反力系の」と改め、同八九枚目表一行目〔同上、三八六頁二行目〕の「照らすと、」の次に「控訴人ら指摘の右各記載は、」を加え、同一一行目〔同上、同頁一五行目〕の「合理的に」から同裏四、五行目〔同上、同頁末行、三八七頁一行目〕の「断定することはできない」までを「本件発明の目的である合理的に簡単な一体化構造を実現させる最良の実施例の一つについて説明していると見ることができ、必ずしも、控訴人ら主張の如く、本件発明の自己支持構造の意味それ自体を「反力系のリンク状釣合機構を構成する駆動装置を混合槽に直接取り付ける構造」に限定する旨の主張としてなしたものとしか解し得ないものではない」と改める。

四  同九〇枚目裏一二行目〔同上、三八七頁末行〕の「被告」を「控訴人ら」と改め、同九一枚目裏一二行目〔同上、三八八頁一二行目〕の次に改行して次の説示を加える。

「(四) 控訴人らの主張は要するに、本件発明が右「反力系リンク状釣合機構」の具備を必須構成要件とせず、構成要件Bの意味が単に前認定のとおりのものとすれば、それ自体で無効原因となるから、これを有効なものとして解釈できる唯一の途は、主張のような限定解釈をするほかはない、というにあるが、後記第四のとおり、右無効原因が有る旨の主張それ自体が理由がないのであるから、控訴人らの主張は結局採用できない。」

五  同九三枚目表八行目〔同上、三八九頁一四行目〕の次に改行して次の説示を加える。

「なるほど、控訴人ら主張のように、駆動装置の減速機が混合軸に着脱自在に取り付けられるということは、減速機を含む駆動装置が、減速機の混合軸への取り付けによって、自在に取り付けられるということを意味することはそのとおりであろうが、そうかといって、その場合、控訴人ら主張のように結合体としての駆動装置全体が、混合槽の槽壁に突出している支持点ピンの一点においてのみ嵌合支持され、それ以外にはなんら混合槽との力学的支持関係を有しないことをも、その構成要件とするものとは考えられない。即ち、控訴人らの右支持点ピンに嵌合支持させるとの主張は、前記採用できない「反力系リンク状釣合機構の具備」を必須構成要件とする前提に立っての主張である点において既に採用し難いものであるが、その点を度外視しても、ここに「着脱自在」というのは、減速機の混合軸への着脱によって、これと一体として駆動装置も着脱が可能であることのみを意味し、かくして着装された駆動装置を、別にそのガタツキを防止するなどの目的で、控訴人らがイ号ないしニ号各物件が構成要件Cを充足しない理由として主張する固定プラケットなどによる混合槽との支持手段を付加的に設けることを排斥するものではないと解すべきである。」

六  同九四枚目表一行目〔同上、同頁一五行目〕の「被告各物件」を「イ号ないしニ号物件」と改め、同行及び二行目〔同上、同頁同行〕の「(ト号物件についてはB、C及びD)」を削除する。

第四争点4(本件発明に特許無効原因が存するか)について

一  控訴人らの主張

1  本件発明の構成要件Bにいう「混合槽は自己支持構造であ」ることの意味につき、仮に、反力系リンク状釣合機構を必須構成要素とするとの控訴人ら主張が容れられず、被控訴人主張(原審認定)のように解すべきとしても、二個の減速機を必須の構成要素とするのは誤りである。従って、その場合には、構成要件Bは、「混合槽を二軸強制混合機の基礎構成部材として、モータ及び一個以上の減速機からなる駆動装置、混合軸及びそのシール装置、混合具及びローラ状の排出用滑り弁のいずれもが、混合槽に直接取り付けられて一体形をなしている構造」を意味するものと解すべきであるが、そうであれば、それは本件発明の無効原因となる。

2  うち、駆動装置が反力系リンク状釣合機構によって混合槽に一点支持されていないものが進歩性を欠如することについては先の主張(原判決事実及び理由第三の二1〔争点1についての被告らの主張〕(四)(1) 〔同四二枚目裏一行目から四四枚目表末行まで〔同上、三五四頁二行目から三五五頁九行目まで〕〕)のとおりである。

3  本件発明の構成要件中には、減速機の個数は何ら明記されていないから、これを「二個」と制限的に解するには、合理的な特段の事由が必要である。因みに、本件特許はその第二発明においては「2個のウオーム歯車減速機9、10」として、これを二個に限定し、同第三、第四発明は各前項の発明を順次引用しているから、第二ないし第四発明に関しては、即ち、「反力系リンク状釣合機構」の構成を採ってこそ始めて、減速機の個数が二個に限定されることになるのであって、本件発明が、「反力系リンク状釣合機構」の構成を必須構成要件としないとしながら、減速機の個数を二個に限定することは、自己矛盾といわざるを得ない。

ところで、前顕公知例<1>(乙二)に記載の混合機のような「タイミングギヤを用いた混合機では、二本の混合軸のいずれか一方にのみ減速機を含む一個の駆動装置が設けられる」ことが、「それが別個の基礎に据え付けられた架台上に設けられたうえ凍結される」ことと共に「原則」となっており、「このような方式が従来の二軸強制混合機の駆動装置の基本構成であった」ことは既に被控訴人の自認するところである。

右のごとき基本構成を有する駆動装置として前顕公知例<2>(乙七の1・4図)のCAVEX-CUHA型軸上減速機を、二本の混合軸の一方に着脱自在に設けた乙第二号証記載の二軸強制混合機(片CUHA二機)は、「モータ及び一個の減速機からなる駆動装置、混合軸及びそのシール装置、混合具及びローラ状の排出用滑り弁のいずれもが、混合槽に直接取り付けられて一体形をなしている構造」の二軸強制混合機にほかならず、本件発明と同一の構成を有することになるから、本件発明は、出願前に全部公知であったというべきである。

二  被控訴人の主張

1  控訴人らの主張1は理由がなく、同2については既に控訴人らの主張に対する反論(原判決事実及び理由第三の一1〔争点1についての原告の主張〕(二)(1) 〔同一八枚目裏一二行目から二一枚目裏一行目まで〔同上、三三六頁一六行目から三三八頁一二行目まで〕〕のとおりである。

2  同3について

(一) 本件発明の特許請求の範囲を見ると、<1>本件発明が「特にコンクリート、ビチューメン混合物及び石灰砂岩の混合に用いられる二軸強制混合機」に関するものであること、<2>「二本の混合軸」を具備すること、及び<3>「駆動装置5の減速機9、10は混合槽1に軸承けされた混合軸31に着脱自在に設けられ」ることが明記されている一方、<4>「減速機と少なくとも一台の駆動モータとにより互いに反対の回転方向に同期駆動され」と記載され、「少なくとも一台の減速機と駆動モータとにより」とは明記されていない。これを当業者の合理的な判断に基づいて総合的に考察すれば、本件発明においては、二個の「減速機9、10」が「二本の混合軸31(、31)」にそれぞれ「着脱自在に」設けられるものであること、即ち、二個の減速機を具備することが本件発明の必須の構成要素であることは明らかである。このような解釈は、明細書の他の記載及び図面とも明らかに整合している。

(二) 控訴人らは、被控訴人の原審主張を根拠に、被控訴人が乙第二号証の混合機の二本の混合軸のいずれか一方のみに一個の乙第七号証の1・4図の減速機のような駆動装置を設けたものが従前の二軸強制混合機の駆動装置の基本構成であることを自認しているというが、被控訴人は、タイミングギヤを用いた従来の二軸強制混合機の二本の混合軸のいずれか一方のみに減速機を含む一個の駆動装置を設けることが従来の混合機の基本構成であるとは述べたが、そのような場合であっても、その減速機として当然に軸上減速機を用いるとは述べていないし、仮に、その減速機として従来からある軸上減速機を用いるとしても、それが当然に乙第七号証の公知例<2>のものであるとも述べていない。現実にも乙第二号証の二軸強制混合機の二本の混合軸のいずれか一方のみに乙第七号証の1・4図の軸上減速機を設けたような混合機は本件特許出願前には存在しなかったのであり、控訴人ら主張の「片CUHA乙二機」型なるものは控訴人らの単なる想像上の産物に過ぎない。

三  当裁判所の判断

1  控訴人らの主張2については、これに対する前掲被控訴人の反論が理由のあるものと考えられ、控訴人らの主張は理由がない。そのことは、本件特許の無効審決(乙四七)を取り消した東京高等裁判所の判断(甲七六)及び特許庁の再度の審決(甲八〇)に示されたとおりであって、これらの判断につき、これを変更しなければならない明白は過誤を見出すことはできない。

2  控訴人らの主張3については、これに対する前掲被控訴人の主張が理由がある。よって、控訴人らの主張はその余の点に判断を及ぼすまでもなく、失当として採用できない。

第五争点5(原判決の争点4)について

この点についての当事者の主張とこれに対する当裁判所の判断は、左に付加訂正するほか、原判決の事実及び理由のこの点に関する記載(被控訴人の主張は原判決三三枚目表三行目から同三六枚目裏二行目まで〔同上、三四七頁二行目から三四九頁一四行目まで〕、控訴人らの主張は同七八枚目表一一行目から同七九枚目表一二行目まで〔同上、三七九頁二行目から同頁一五行目まで〕、これに対する判断は同九八枚目裏四行目から一一四枚目裏六行目まで〔同上、三九三頁四行目から四〇六頁一三行目まで〕のとおりであるから、これを引用する。

一  原判決三三枚目表五、六行目〔同上、三四七頁三、四行目〕の「イ号ないしニ号物件及びト号物件」、同三四枚目表末行〔同上、三四八頁三行目〕の「被告各物件」を、いずれも「イ号ないしニ号各物件」と、同裏一、二行目〔同上、同頁三、四行目〕の「一〇億六四三七万円」を「一〇億四六八七万円」と、同四行目〔同上、同頁五行目〕の「二億一二八七万四〇〇〇円」を「二億〇九三七万四〇〇〇円」と、各改める。

二  同三五枚目裏一二行目から同三六枚目表五行目まで〔同上、三四九頁五行目から八行目まで〕を削除し、同六行目〔同上、同頁九行目〕冒頭の「(四)」を「(三)」と改め、同一〇行目〔同上、同頁二行目〕の「損害を与えた」の次に「(右実施料担当額の計算関係及び予備的請求については前記(二)と同旨であり、後記(四)についても同様である。)」を加え、同一一行目〔同上、同頁一二行目〕冒頭の「(五)」を「(四)」と改める。

三  同七八枚目裏五行目及び同七九枚目表一〇、一一行目〔同上、三七九頁五行目及び一四行目〕の「及びト号」をいずれも削除する。

四  同一一三枚目裏一行目〔同上、四〇五頁一二行目〕の「その余の被告」らを「その余の控訴人ら」と改め、同一一四枚目表三行目〔同上、四〇六頁一行目から二行目にかけて〕の「しかし、」から同六行目〔同上、同頁三行目〕までを削除する。

第六以上の次第であるから、被控訴人の控訴人らに対する損害賠償請求の各一部を認容した原判決は各その限度において担当であって本件控訴は理由がない(なお、本訴のうち原審において他に被控訴人の請求が認容された控訴人らに対する製造・販売・展示・使用の各差し止め請求に係る部分は前記のとおり訴えの取下げにより終了し、その請求が棄却された控訴人北川鉄工所に対する広告掲載請求及びト号物件に係る請求の部分は被控訴人から不服申立がない。)。

よって、民訴法三八四条、九五条、九三条、八九条を適用して、主文のとおり判決する。

(裁判官 潮久郎 山崎杲 上田昭典)

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